出入国管理上の取締りは、労働省所管の特別法により、密入国の取締りが行われている。現実の取締り手段は、Memorandum of Understandingに基づき、連邦警察、移民局、海軍、沿岸警備隊らが協力して行う。沿岸警備隊は、船舶の航行を任務とするので、警察権限は、上記の各警察機関がこれを行使し、沿岸警備隊としては不法入国を現認した場合、船舶の航行を差し止め(たとえば、書類の検査など)、その間に連邦警察などへ連絡して、右警察機関がこれを取り締まる。法理論上は、法令違反を現認した場合、現行犯逮捕は可能であるが、沿岸警備隊は、武器を所持していないので、実力行使は現実にはなしえない。